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  • 『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』

    「やりたいことが分からない」で立ち止まっていた僕が、『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を読んで一歩踏み出せた理由

    🌱 「本当にやりたいこと」が分からないまま、時間だけが過ぎていく

    「このままの仕事を続けていていいのだろうか」「やりたいことが見つからない」――そんなふうに悩んだことはありませんか。

    僕自身、転職を考えるたびに同じ壁にぶつかっていました。求人サイトを眺めても条件に踏み切れず、適職診断を受けても「そこそこ当たっている気はするけれど、これが自分のやりたいことだ」とは言い切れない。周りの同期が着実にキャリアを積み上げていくのを見るたびに、焦りと自己嫌悪に近い気持ちが募っていきました。

    📖 手順として「やりたいこと」に向き合うという発想との出会い

    そんなときに手に取ったのが、八木仁平さんの『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』でした。「やりたいこと」というあまりに漠然としたテーマに対して、気合いやひらめきを待つのではなく、手順として向き合っていく、という切り口に惹かれたのが理由です。

    読み進めるうちに、この本はただ読んで終わる本ではなく、実際に手を動かしながら自分なりの答えを組み立てていく一冊なんだと気づきました。以下では、僕が特に心に残った言葉と、それによって自分の考え方がどう変わったかを紹介します。

    🔑 「やりたいこと」は3つの要素の掛け算

    本書で最初に衝撃を受けたのが、「やりたいこと」を「好きなこと(情熱)」「得意なこと(才能)」「大事なこと(価値観)」という3つの要素に分解して考える、という発想でした。著者は、やりたいことはある日突然降ってくるひらめきではなく、この3つを一つずつ言語化し、掛け合わせることで見えてくるものだと説明しています。

    僕はそれまで「やりたいことは、ある瞬間に閃くもの」だとどこかで思い込んでいました。でも、要素ごとに分解して順番に考えればいいのだと知ってから、「見つからない自分はおかしいのでは」という焦りが、少しずつ軽くなっていったのを覚えています。

    ✍️ 「書き出す」ことでしか見えてこないものがある

    本書には各章に具体的な質問とワークシートが用意されていて、読みながら実際に書き出していく構成になっています。頭の中で考えているだけでは、本当の気持ちは意外と言葉にならないものです。

    僕も最初は「ワークなんて面倒だな」と思いながら手をつけたのですが、いざ紙に書き出してみると、自分でも意外な言葉が次々と出てきました。「考える」ことと「書き出す」ことは、まったく別の作業なんだと実感した瞬間でした。

    🎭 「やりたいことっぽいもの」に気づいてしまった

    本書では、周囲の期待や「かっこよく見えるから」という理由で選んでしまう”やりたいことっぽいもの”と、自分の価値観に根差した本当にやりたいことを見分ける視点が紹介されています。

    この一節を読んだとき、思わず自分のこれまでの選択を振り返ってしまいました。「これが正解っぽいから」という理由で選んできたものが、実は少なくなかったんじゃないか、と。自分の選択の理由を一つひとつ疑ってみる、という新しい視点をもらった気がしています。

    🧭 一度きりで終わらない、人生の指針として

    本書のワークは、転職や就職の場面だけでなく、日々の意思決定や人生の方向性を考えるときにも使える土台として設計されている、と著者は述べています。一度やって終わりにするのではなく、状況が変わるたびに読み返して使えるものだと知り、この本を「今の悩みを解決するための本」から「これから何度も頼る相棒」として、手元に置いておこうと思えるようになりました。

    🍀 読み終えて、僕の中で変わったこと

    読み終えて一番変わったのは、「やりたいことが分からない自分はダメだ」という思い込みが薄れたことです。分からないのは、探し方を知らなかっただけかもしれない――そう思えたことで、焦りではなく、少しずつ手を動かしてみようという気持ちに変わりました。

    実際に僕は、本書のワークをもう一度ノートに書き出しながら、自分の転職の軸を整理し直しているところです。まだ答えが完全に出たわけではありませんが、以前のように「分からない」で立ち止まったままではなく、前に進んでいる実感があります。

    同じように「やりたいことが分からない」というモヤモヤを抱えている方は、ぜひ一度この本を開いて、自分の言葉で書き出す時間を作ってみてください。焦らなくても大丈夫、順番に向き合えば、今よりも自分の輪郭が少しずつはっきりしてくるかもしれません。

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    自分の「短所」も含めた才能の見つけ方に興味がある方は、姉妹編『世界一やさしい「才能」の見つけ方』の紹介記事もあわせてご覧ください。(世界一やさしい「才能」の見つけ方 紹介記事へ)

    世界一やさしい「ブレない自信」のつくり方

    天才になれなかった全ての人へ

  • 『しんどい人間関係に境界線をつくる』

    頼まれると断れずにキャパオーバーになる人へ、心地いい距離感を「つくる」技術を教えてくれる一冊『しんどい人間関係に境界線をつくる』を読んで人間関係が楽になった理由

    先輩から急ぎでもない相談を持ちかけられるたびに、自分の作業を止めて付き合ってしまう。友人からの誘いを断りたいのに、「冷たい人だと思われたくない」という気持ちが勝って、結局いつも予定を合わせてしまう。そんな経験はないでしょうか。

    僕自身、頼まれごとを断れずに、気づけば自分のための時間がほとんど残っていないという時期がありました。相手に踏み込まれても嫌な顔ひとつせず、むしろ「頼ってもらえるのはありがたいことだ」と自分に言い聞かせていたのですが、あるとき限界がきて、何に対しても無気力になってしまったことがあります。そんなときに出会ったのが、長谷川俊雄さんの『しんどい人間関係に境界線をつくる 心地いいバウンダリー』でした。

    本の紹介

    「バウンダリー(境界線)」という言葉を、著者は社会福祉学の専門家としての知見をもとに解説しています。ここでいう境界線とは、相手を遠ざけるための壁ではなく、自分と相手がお互いに心地よくいられるための線引きのこと。人との距離を「かわす」のではなく、自分から主体的に「つくっていく」実践に重きを置いているのが、本書の大きな特徴です。単に距離を取る技術というより、自分の心の状態に気づき、それを相手に伝えていくためのプロセスが丁寧に描かれています。

    心に残った言葉・要点

    ①バウンダリーは壁ではなく「橋」

    境界線というと、相手をシャットアウトするイメージを持っていましたが、本書ではむしろ健全な関係を長く続けるための「橋」として描かれています。壁を作って関係を断つのではなく、お互いが気持ちよく付き合い続けるための土台だと知り、境界線を引くことへの罪悪感がかなり和らぎました。

    ②「NO」と言うことは相手を拒絶することではない

    頼まれごとを断ることを、相手そのものを拒絶する行為だと思い込んでいた自分に気づかされた一節です。本書は、断ることと相手を否定することはまったく別物だと繰り返し伝えてくれます。「今回はできない」と伝えることは、相手との関係を壊すことではなく、むしろ関係を長く健全に保つための必要な行為なのだと捉え直すことができました。

    ③境界線は一度引いたら終わりではなく、都度調整するもの

    境界線は固定されたルールではなく、相手や状況に応じて何度でも引き直していいものだという考え方も印象的でした。一度「これでいい」と決めたら守り通さなければいけないと思い込んでいたのですが、そのときどきの自分の状態に合わせて柔軟に調整していいのだと知り、境界線を意識すること自体のハードルがぐっと下がりました。

    ④自分の感情に「ここまでは大丈夫、ここからはしんどい」と気づく

    境界線を引く前提として、まず自分自身が「どこからしんどいと感じているか」に気づくことの大切さが語られています。僕はこれまで、しんどさを感じてもそれを無視して我慢することが当たり前になっていましたが、しんどいと感じた瞬間を見逃さずに言葉にすることが、境界線をつくる第一歩なのだと教えられました。

    読み終えての決意・変化

    この本を読んでから、頼まれごとに即答するのをやめ、「少し考えさせてほしい」と一呼吸置く習慣をつけました。断ることに罪悪感を持ちすぎず、「今回はここまで」と自分の中で線を引けるようになったことで、以前より人付き合いに疲れにくくなったように感じています。相手を拒絶しているわけではなく、むしろ長く良い関係を保つための準備をしているのだと思えるようになったのが、一番の変化です。

    締めくくり

    頼まれごとを断れずにキャパオーバーになりがちなら、あなたに足りないのは我慢強さではなく、心地いい境界線をつくる技術かもしれません。人間関係を諦めるのではなく、無理なく続けていくための一冊として、ぜひ手に取ってみてください。

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    (2026-08-02、SEO部がAmazon.co.jp上でKindle版の実在URLを確認し、上記に追記しました。)

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  • 『理不尽仕事論』

    上司や取引先の理不尽な言い分に「クソが!!」と叫びたくなる人へ、『理不尽仕事論』を読んで消耗しなくなった理由

    「なんでこっちが悪いことになってるんだ」と思ったことはありませんか

    会議で決まったはずの方針が、翌週には「言った覚えがない」の一言でひっくり返る。自分のミスでもないのに、上の機嫌を損ねただけで叱責される。取引先の無理な要求を、板挟みになった現場が飲み込むしかない――そんな理不尽な場面に何度もぶつかって、心の中で「クソが!!」と叫んだことがある人は、僕だけではないと思います。

    僕自身、ある日突然「言った通りにやってないじゃないか」と詰められたとき、記録にも残っている自分のメモを見せても取り合ってもらえず、ただただ理不尽さに消耗した経験があります。そんなときに読んだのが、組織開発コンサルタントの坂井風太氏と、お笑いコンビ「ばびぶーん」のぐんぴぃ氏による対談形式の一冊、『理不尽仕事論 「クソが!!」と思った時に読む本』でした。

    本の紹介

    本書は、組織づくりの専門家であるコンサルタントと、芸能界という理不尽の宝庫で揉まれてきたお笑い芸人が、ラジオ番組での対談をベースに理不尽な職場との向き合い方を語り合う一冊です。専門家の理論だけでも、当事者の愚痴だけでもなく、両方の視点が交差しているからこそ、「わかる、けれどどう動けばいいか」まできちんと踏み込んでくれる内容になっています。理不尽をなくす方法ではなく、理不尽と付き合いながら消耗しない方法を教えてくれる本、というのが僕の印象です。

    心に残った言葉・要点

    ①理不尽は「なくなるもの」ではなく「マネジメントするもの」という前提

    本書がまず突きつけてくるのが、理不尽な出来事はゼロにはならない、という現実的な前提です。「理不尽をなくそう」と考えると、なくならない現実に何度も心が折れてしまう。そうではなく、理不尽が起きること自体は織り込んだうえで、それにどう対処するかを考える。この前提を持つだけで、理不尽な出来事に対する心構えがずいぶん軽くなりました。

    ②怒りは「感じたあと」の使い方で人生が変わる

    「クソが!!」と思う瞬間自体は否定しなくていい、というメッセージも印象的でした。怒りを我慢して飲み込むのではなく、一度きちんと感じたうえで、その感情をどう次の行動に変換するか。ぐんぴぃ氏の芸人としての具体的なエピソードを交えたやりとりは、理屈だけでなく実感として腹落ちしました。

    ③理不尽な人ほど「自分の枠組み」でしか物事を見ていない

    理不尽な言動をする人の多くは、悪意というより「自分の狭い基準がすべて」だと思い込んでいるだけ、という指摘にはハッとさせられました。相手の理不尽さを自分の人格否定として受け取らず、「この人の物差しが狭いだけだ」と切り分けて考えられるようになってから、必要以上に落ち込むことが減りました。

    ④理不尽をやり過ごす「型」を持っておく

    理不尽な出来事のたびにゼロから対応を考えるのではなく、自分なりの受け流し方・立て直し方の「型」を事前に持っておくことの大切さも語られています。僕は「一晩置いてから返信する」「まず信頼できる同僚に話してみる」という自分なりの型を作るようになりました。

    読み終えての決意・変化

    この本を読んでから、理不尽な出来事に出会うたびに「またか」と全部を自分の中に溜め込むのをやめて、感情を感じたあとにどう次の一手を選ぶかを意識するようになりました。理不尽自体はこれからも起き続けるはずですが、それに振り回される時間は以前より短くなった気がします。

    さいごに

    理不尽な職場に消耗しきっている方、「クソが!!」と叫びたい夜を過ごしたことがある方に、共感とともに次の一歩を後押ししてくれる一冊としておすすめしたいです。

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  • 『最短で最大の成果を上げる AIアウトプットの全技法』

    AIを使っても薄っぺらいアウトプットしか出せない人へ、『最短で最大の成果を上げる AIアウトプットの全技法』を読んで使い方が変わった理由

    ChatGPTに聞いても、なんだか「それっぽいだけ」の答えしか返ってこない

    生成AIを使い始めてしばらく経つのに、出てくる文章がどれも似たり寄ったりで、結局自分で書き直す羽目になる。プロンプトをあれこれ工夫してみても、求めていた答えにたどり着くまでに何十分も費やしてしまう。「便利なはずなのに、なぜか時間がかかっている」という感覚を抱えていたのが、少し前の僕でした。

    そんなときに手に取ったのが、マーケティングコンサルタントの上岡正明氏による『最短で最大の成果を上げる AIアウトプットの全技法』です。上岡氏といえば、以前『人生が劇的に変わる「1分」の使い方』という時間術の本でもお世話になりましたが、今回は時間の使い方をAI活用というテーマに落とし込んだ実践的な一冊になっています。

    本の紹介

    本書は、AIツールを「なんとなく使う」段階から、「狙った成果を最短距離で引き出す道具として使いこなす」段階に引き上げてくれる内容です。単発のプロンプトテクニックの紹介にとどまらず、AIとのやり取りを仕事の成果に直結させるための考え方の土台から解説してくれているのが特徴で、読み終える頃には「とりあえずAIに聞いてみる」だった僕の使い方が、目的から逆算した使い方に変わっていました。

    心に残った言葉・要点

    ①AIは「答えを聞く相手」ではなく「壁打ち相手」

    最初に意識が変わったのが、AIに一発で正解を求めるのではなく、考えを整理するための壁打ち相手として使うという発想です。曖昧な質問をぶつけて曖昧な答えをもらうのではなく、自分の考えをある程度言語化してから投げかける。この順番を変えただけで、返ってくる答えの質がまったく違うことに驚きました。

    ②アウトプットの「型」を先に決めてから使う

    思いつきでプロンプトを打つのではなく、欲しいアウトプットの形式や条件をあらかじめ具体的に決めておくことの重要性も強調されています。「良い感じにまとめて」ではなく、対象読者・目的・分量まで指定する。この一手間を惜しまなくなってから、AIとのやり取りの回数そのものが減りました。

    ③フィードバックのループを最短化する

    一回で完璧を求めず、AIの返答に対して的確な修正指示を重ねていくことで最短距離に近づく、という考え方も参考になりました。修正のたびに一から説明し直すのではなく、直前のやり取りを踏まえた短い指示で軌道修正する。このやり取りの効率化が、結果的に大きな時間の節約につながっています。

    ④「最短で最大の成果」は時間術の延長線上にある

    本書全体を通して感じたのは、AI活用の技術と時間の使い方は地続きだということです。同著者の時間術の本で語られていた「限られた時間で何を優先するか」という発想が、AIというツールを使う場面にもそのまま応用されている印象を受けました。

    読み終えての決意・変化

    読了後、僕はAIに何かを頼む前に「何のために・誰に向けて・どんな形で欲しいのか」を一行だけメモしてから使うようにしています。たったこれだけのことですが、やり直しの回数が減り、AIに費やす時間そのものが短くなりました。

    さいごに

    AIをなんとなく使っているけれど、思ったような成果につながっていないと感じている方に、使い方そのものを見直すきっかけとしておすすめしたい一冊です。

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  • 『幸せになる勇気』

    『嫌われる勇気』の続きが気になる人へ、『幸せになる勇気』を読んで「愛する勇気」の意味がわかった理由

    「褒めればうまくいく」と思っていたのに、なぜかチームがまとまらない

    以前『嫌われる勇気』を読んで、「他人の評価を気にしすぎなくていい」という考え方に救われた経験がある方は多いと思います。僕もその一人で、あの本のおかげで「嫌われることを恐れて自分を押し殺す」癖が少し軽くなりました。ただ、実際にチームのリーダーを任されるようになってから、新しい壁にぶつかりました。部下を褒めることには気を配っていたはずなのに、なぜかメンバーとの距離が縮まらない。むしろ「評価されるために動く」空気ができてしまっていたのです。

    そんなときに読んだのが、前作『嫌われる勇気』の続編にあたる『幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII』でした。前作が「他者からどう思われるかを気にしない生き方」を扱っていたのに対し、本作のテーマは「人をどう愛し、どう育てるか」という一歩踏み込んだ内容になっています。前作を読んでいなくても理解できる構成にはなっていますが、前作のテーマを踏まえたうえで読むと、より腑に落ちる続編だと感じました。

    本の紹介

    本書も前作と同じく、哲人と青年の対話形式で進みます。前作で語られた「課題の分離」や「他者からの承認を求めない」という考え方の先にある、「では、他者とどう関わり、どう愛していくのか」という問いに向き合っているのが本作の特徴です。教育・仕事・愛という3つのテーマを通して、アドラー心理学の「共同体感覚」という考え方を、より実践的な人間関係の話として深めてくれます。

    心に残った言葉・要点

    ①褒めることは「上から下への評価」でしかない

    褒めることが必ずしも相手のためになるとは限らない、という指摘に最初は戸惑いました。褒めるという行為は、能力のある人が能力のない人に下す評価であり、結果的に上下関係を固定してしまう。この視点を知ってから、部下への声かけを「褒める」ではなく「感謝を伝える」に変えるようになりました。

    ②尊敬とは「その人のありのままの姿に関心を持つこと」

    尊敬という言葉が、単なる敬意ではなく「相手をありのままに見ようとする姿勢」として説明されている部分が印象的でした。自分の期待通りに動いてほしいという気持ちを一度脇に置いて、相手が何を見て、何を感じているのかに関心を向ける。この考え方は、部下だけでなく家族との関わり方にも影響を与えてくれました。

    ③教育のゴールは「自立」であって「服従」ではない

    叱っても褒めても、相手を自分の思い通りに動かそうとしている点では変わらない、というアドラー心理学らしい厳しい指摘も心に残りました。教育や指導の本当のゴールは、相手が自分の力で課題に向き合えるようになることだと知り、細かい指示を出しすぎていた自分のマネジメントを見直すきっかけになりました。

    ④「愛される人生」ではなく「愛する人生」を選ぶ

    本書の終盤で語られる、幸福とは誰かに愛されることではなく、自分から誰かを愛する決断をすることだという考え方は、前作の「嫌われる勇気」から一歩進んだメッセージだと感じました。相手の反応を待つのではなく、自分から関わっていく。この能動的な姿勢が、本書のタイトルにある「幸せになる勇気」の核心なのだと思います。

    読み終えての決意・変化

    読み終えてから、僕はチームメンバーに対して「評価する側・される側」という関係を少しずつ手放し、対等な立場で関心を持って関わることを意識するようになりました。すぐに何かが劇的に変わったわけではありませんが、以前より率直な会話が増えたと感じています。

    さいごに

    『嫌われる勇気』で自分自身との向き合い方が変わった方にこそ、続編である本書で「他者とどう関わるか」というもう一段先のテーマに触れてみてほしいです。同じシリーズの重複ではなく、前作の続きとして読むことで、アドラー心理学の全体像がより立体的に見えてくる一冊でした。

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  • 『人を動かす』

    頼んでもなかなか人が動いてくれないと悩むあなたへ、相手の心を動かす30の原則を学べる一冊『人を動かす』を読んで伝え方を変えた理由

    チームのメンバーに仕事を頼んでも、なぜか優先度を後回しにされる。何度も催促するうちに、お互いの空気がぎくしゃくしてくる。そんな経験はないでしょうか。

    僕自身、リーダー的な役割を任されるようになった頃、まさにこの壁にぶつかりました。正しいことを言っているつもりなのに、人が思うように動いてくれない。むしろ指摘すればするほど相手との距離が広がっていくような感覚があり、「自分の伝え方に何か根本的な問題があるのでは」と悩んでいたときに出会ったのが、D・カーネギーの『人を動かす』でした。発行部数500万部を超える世界的なロングセラーとして知られる、対人関係論の古典です。

    本の紹介

    すでに『完訳 7つの習慣』を読んだことがある方は、「似たような自己啓発本では」と思うかもしれません。ですが読んでみると、アプローチはかなり異なります。『7つの習慣』が自分の内面や価値観を整える「人格主義」的なアプローチだとすれば、本書はもっと実践的に、目の前の相手にどう働きかければ心が動くのかという、具体的な30の原則にフォーカスしている点が特徴です。抽象的な精神論ではなく、「明日の会話でそのまま使える」レベルまで落とし込まれているのが、長年読み継がれている理由なのだと感じました。

    心に残った言葉・要点

    ①批判や非難は、相手を変えるどころか反発を生むだけ

    正しいことを指摘しているつもりでも、批判された側は自分を守るために言い訳や反発を選んでしまう、という指摘に胸が痛くなりました。僕が後輩の仕事の遅れを指摘するたびに関係がぎくしゃくしていたのは、正論をぶつけることが、実は相手を変える力をまったく持っていなかったからなのだと気づかされました。

    ②相手にとって重要な存在だと感じてもらう

    人は誰でも「自分は大切にされている」と感じたいという、人間の根源的な欲求に触れている部分です。仕事を頼むときも、単に「やっておいて」と伝えるのではなく、その人にしか頼めない理由を添えるだけで、相手の受け止め方がまったく違うことに気づきました。小さな一言の積み重ねが、信頼関係の土台になるのだと実感しています。

    ③まず心から相手に関心を持つ

    自分の話をするより先に、相手に興味を持って耳を傾けることの方が、結果的に相手の協力を引き出しやすいという考え方です。僕はつい「どう説明すれば納得してもらえるか」ばかり考えていましたが、その前に「相手が今どんな状況で、何を大事にしているのか」を聞くようにしただけで、会話の空気が明らかに柔らかくなりました。

    ④自分の間違いをすぐ認める勇気

    自分の非を素直に認めることは弱さではなく、むしろ相手の警戒心を解く一番の近道だという一節も心に残りました。プライドが邪魔をして「でも」「だって」と言い訳を挟んでいた自分を振り返り、まず「それは僕の伝え方が悪かった」と認めることから始めるように意識を変えました。

    読み終えての決意・変化

    この本を読んでから、人に何かを頼むときや指摘をするとき、頭ごなしに要求を伝える前に「相手にとってのメリットは何か」「相手を尊重する一言を添えられないか」を一度考えるようになりました。すぐに劇的な変化があったわけではありませんが、以前よりもチームの雰囲気が柔らかくなり、頼み事への反応も早くなってきたように感じています。原則を知っているだけと、実際に意識して使うのとでは、これほど違うものかと実感しています。

    締めくくり

    正論を言っているのに人が動いてくれない、そんなもどかしさを感じているなら、それは伝え方を少し見直すだけで変わるかもしれません。時代を超えて読み継がれてきた30の原則から、あなたに合う一つを見つけてみてください。なお、本書には「改訂新装版」と「文庫版」があり、どちらも電子書籍(Kindle版)が用意されています。手に取りやすい形で読んでみてください。

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  • 『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』

    何を書いても「伝わらない」気がして文章に自信が持てない人へ、100冊分の共通ルールを1冊で学べる『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』を読んで文章への苦手意識が薄れた理由

    書いても書いても「何が言いたいの?」と言われませんか

    仕事の報告書、取引先へのメール、ブログの記事。書き終えるたびに「結局何が言いたいのか分かりにくい」と言われたり、自分で読み返しても回りくどい気がしたりして、文章を書くこと自体が少し怖くなっていました。かといって、文章術の本を何冊も読んでみても、本によって言っていることが微妙に違って、「結局どれが正解なんだろう」と余計に迷子になってしまう。そんな堂々巡りを繰り返していました。

    そんなときに出会ったのが、ライターの藤吉豊さんと小川真理子さんが書いた『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』でした。

    本の紹介

    この本の最大の特徴は、著者自身の文章論を語るのではなく、世に出ている文章術の本100冊を実際に読み込み、多くの本に共通して書かれているポイントだけを抽出してまとめている点です。1冊の本の主張ではなく、100人の書き手が口をそろえて言っていることだからこそ、「これさえ押さえておけば間違いない」という安心感があります。単なるテクニック集ではなく、なぜそのルールが有効なのかという理由も添えられているので、丸暗記ではなく納得しながら身につけられる内容になっています。

    心に残った言葉・要点

    ①第1位は「文章は短く書く」というシンプルな共通点

    100冊を分析した結果、もっとも多くの本で共通していたのが「一文をできるだけ短くする」というルールでした。一文が長くなるほど主語と述語が離れ、読み手は意味を追うのに余計な労力を使わされてしまう、という説明に、僕は思わず自分の文章を見返しました。

    読み返してみると、僕の書く文章は「〜で、〜だが、〜なので」と接続しながらどんどん長くなっている一文だらけでした。まずは一文を区切ることだけを意識して書き直してみたところ、それだけで文章がすっきりして見えるようになったのです。難しいテクニックよりも先に、この基本を徹底することの大切さを痛感しました。

    ②「わかりやすい」文章と「伝わる」文章は違う

    本書では、読み手が理解できる「わかりやすさ」と、読み手の心を動かし行動につながる「伝わりやすさ」は、似ているようで別物だと説明されています。正確で整った文章を書けたとしても、それだけでは相手の記憶や行動には残らない。具体的なエピソードや数字を添えることで、はじめて「伝わる」文章になるという指摘です。

    僕はこれまで、正しく説明することばかりに気を取られていて、読み手の感情がどう動くかまでは考えられていませんでした。この視点を知ってからは、報告書やブログの中に、できるだけ具体的な場面や数字を一つ入れるように意識するようになりました。

    ③接続詞は「思い切って削る」勇気を持つ

    多くの文章術の本に共通していたもう一つのルールが、接続詞をできるだけ削る、というものでした。「しかし」「そして」「だから」といった接続詞は、文章をつなぐための便利な言葉ですが、使いすぎると文章のテンポを悪くし、かえって読みにくくしてしまうことがあるという指摘です。

    僕は接続詞を入れないと文がつながらない気がして、無意識にたくさん使っていました。しかし、試しに文章を書き終えたあとに接続詞を一つずつ見直し、なくても意味が通じるものは思い切って削ってみたところ、文章のリズムが良くなったのを実感しました。「つなげる言葉」に頼らなくても、文の並び自体で意味は伝わるのだと知り、削ることへの恐怖心が少し減りました。

    ④書き上げたら「音読」して確認する

    最後に印象的だったのが、文章を書き終えたら必ず声に出して読んでみる、という多くの著者に共通する習慣です。目で読むだけでは気づけないリズムの悪さや読みにくい言い回しも、音読するとつっかえる箇所としてはっきり分かるという説明でした。

    半信半疑で試してみると、確かに黙読では気づかなかった、やたら長い一文や、同じ言葉の繰り返しにいくつも気づくことができました。それ以来、大事な文章を送る前には一度声に出して読むことを習慣にしています。地味な作業ですが、これだけで文章の完成度が上がる実感があります。

    読み終えての決意・変化

    この本を読んでから、文章を書くときに「うまく書こう」と気負うことが減りました。100冊が共通して伝えていた基本――短く、具体的に、削る、そして声に出して確認する――を一つずつ実践するだけで、以前よりも読み返される回数の多い文章が書けるようになったと感じています。

    締めくくり

    文章を書くたびに「伝わっているのか」と不安になってしまう方には、ぜひこの本を手に取ってみてほしいと思います。100冊分の知恵を自分ひとりで探しに行く手間を、この一冊が肩代わりしてくれるはずです。

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  • 『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』

    目標を立てるたびに三日坊主で終わってしまう人へ、行動科学で「やり抜く力」を身につける一冊『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』を読んで挫折の理由が分かった話

    「今年こそ」と決めた目標、今年も三日坊主になっていませんか

    年始に立てた「今年こそ毎日運動する」という目標も、資格試験のための「毎日1時間勉強する」という計画も、気づけば1週間も経たないうちに立ち消えになっている。三日坊主という言葉がぴったり当てはまるくらい、僕はずっと目標を達成できずに終わる人間でした。「自分は意志が弱いんだ」と自己嫌悪に陥っていたとき、書店で目に留まったのが、コロンビア大学のモチベーション心理学者、ハイディ・グラント・ハルバーソンさんの『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』でした。

    ※本書は、公開済みの記事でご紹介した『やり抜く力 GRIT』(アンジェラ・ダックワース著)とタイトルが似ていますが、著者も原著もまったく別の本です。『やり抜く力 GRIT』がペンシルベニア大学の研究者による「情熱と粘り強さ」についての一冊であるのに対し、本書はコロンビア大学のモチベーション心理学者による、目標達成のための具体的な行動習慣を扱った一冊です。混同のないよう、あらかじめお伝えしておきます。

    本の紹介

    本書のいちばんの魅力は、目標を達成できる人とできない人の違いを、生まれ持った意志力の差ではなく、日々の行動の設計の違いとして説明している点です。数々の社会心理学の実験データをもとに、「やり抜く人」に共通する9つの習慣が具体的に紹介されており、精神論ではなく、今日から真似できる行動レベルの工夫として学べるようになっています。読みながら、「意志が弱いから続かない」と思い込んでいた自分の見立てそのものが、そもそも間違っていたのかもしれないと感じました。

    心に残った言葉・要点

    ①目標は「もっと頑張る」ではなく具体的に決める

    本書でまず指摘されていたのが、「もっと運動する」「もっと勉強する」のような曖昧な目標は、そもそも達成しづらい設計になっているという事実でした。「週3回、30分ジムに行く」のように、いつ・何を・どれだけやるかを具体的に決めるだけで、達成率が大きく変わるというデータが紹介されています。

    これを読んで、僕がこれまで立てていた目標のほとんどが「頑張る」という曖昧な言葉で終わっていたことに気づきました。次に目標を立てるときは、「毎朝7時から15分だけ勉強する」のように、いつ・どれだけを必ず数字で決めるようにしたところ、以前よりも行動に移しやすくなったと感じています。

    ②「if-thenプランニング」で、迷う前に体を動かす

    もう一つ印象的だったのが、「もし〇〇になったら、〇〇をする」という形で、あらかじめ行動のきっかけを決めておく「if-thenプランニング」という手法です。「疲れて帰ってきたら運動する」ではなく、「帰宅して玄関に入ったら、まず運動着に着替える」のように、状況と行動をセットで決めておくことで、迷う隙をなくしてしまうという考え方でした。

    僕はこれまで、その場になってから「今日はやる気があるか」で行動するかどうかを判断していました。あらかじめ「if-thenプランニング」で行動を決めておくようにしてからは、やる気に頼らずに体が先に動くようになり、続けやすさが変わったと実感しています。

    ③意志力は「使うと減る筋肉」だと知る

    本書では、意志力は無限に湧き出るものではなく、使うたびに消耗していく筋肉のようなものだと説明されています。仕事で我慢や判断を重ねた日ほど、夜の誘惑に弱くなってしまうのは、意志の弱さではなく、単に意志力を使い果たしているからだという指摘です。

    これを読んで、疲れている日に限って目標をサボってしまう自分を責める必要はなかったのだと、少し肩の荷が下りました。意志力が有限な資源だと知ってからは、大事な目標に関する行動はできるだけ朝のうちに済ませ、意志力を使い切る前に終わらせておく、という工夫をするようになりました。

    ④「やらないこと」ではなく「やること」に意識を向ける

    最後に印象的だったのが、目標を達成できる人は「〇〇をしない」ではなく「〇〇をする」という形で目標を捉えている、という指摘です。「間食をしない」と考えるより、「小腹が空いたらナッツを食べる」のように、具体的な代わりの行動を決めておいたほうが、実行に移しやすいというのです。

    僕はこれまで「スマホを見ない」「サボらない」のように、禁止形で目標を立てがちでした。この本を読んでからは、禁止するのではなく、代わりに何をするかを先に決めておくようにしたところ、我慢する場面そのものが減ったように感じています。

    読み終えての決意・変化

    読み終えて一番変わったのは、目標が続かなかったときに「自分の意志が弱いせいだ」と考えるのをやめられたことです。続かない理由は性格ではなく、目標の立て方や行動の設計にあることのほうが多いのだと知ってから、目標に向き合う気持ちが軽くなりました。

    締めくくり

    毎年同じように三日坊主を繰り返してしまう方には、ぜひこの本を手に取ってみてほしいと思います。意志の強さを鍛えるのではなく、意志に頼らなくても続けられる仕組みを、9つの習慣から一つずつ試してみてはいかがでしょうか。

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  • 『科学が解明した 悩んでもしょうがないことリスト』

    考えても仕方のないことで頭がいっぱいになる人へ、堂々巡りの不安を手放す一冊『科学が解明した 悩んでもしょうがないことリスト』を読んで気持ちが軽くなった理由

    大事なプレゼンを終えた夜、布団に入ってからも「あの言い回しはまずかったかもしれない」「上司はどう思っただろう」と、もう変えようのないことを何度も頭の中で再生してしまう夜がありました。結果は明日にならないとわからないのに、悪い未来ばかり想像して寝つけない。「考えても仕方ない」と自分でわかっているのに、どうしても止められない。そんな堂々巡りの不安とどう付き合えばいいのか分からずにいたときに出会ったのが『科学が解明した 悩んでもしょうがないことリスト』でした。

    著者の石川幹人さんは、明治大学教授で認知科学・進化心理学を専門とする研究者です。精神論や気合いで「気にするな」と言うのではなく、なぜ人間の脳がコントロールできないことまで延々と心配してしまうのか、その仕組みを科学的に解き明かしたうえで、「悩んでもしょうがないこと」を手放すための考え方を教えてくれる一冊です。

    本の紹介

    本書のいちばんの特徴は、「気にしない」ことをただの精神論として勧めるのではなく、進化心理学・認知科学の知見を土台に「なぜ悩んでしまうのか」を説明してくれる点にあります。人間の脳がもともと危険を先読みするようにできていることや、コントロールできない不安に脳のエネルギーを使ってしまう仕組みを理解することで、「悩んでいる自分はおかしいわけではない」と納得したうえで、悩みを手放す具体的な思考の手順に進めるようになっています。単なる慰めではなく、行動に移せる形で「考えなくていいこと」を整理させてくれるところに実践的な価値を感じました。

    心に残った言葉・要点

    ①「人間の脳は、そもそも『心配性』にできている」

    大昔、危険を先読みして警戒していた人ほど生き延びやすかったため、私たちの脳には「起こるかどうかわからないことまで心配してしまう」性質が刻み込まれている、という指摘です。夜中に不安で眠れなくなるのは自分の性格が弱いからだと思い込んでいましたが、それが人間の脳に共通する仕組みだと知り、まず「自分がおかしいわけではない」と肩の力が抜けました。

    ②「考えても行動が変わらないなら、それは『悩み』ではなく『反すう』」

    同じことを繰り返し考えても、次の行動が何も変わらないなら、それは建設的に「悩んでいる」のではなく、ただ同じ不安をぐるぐる再生する「反すう」にすぎないという区別が印象的でした。プレゼンの結果を何度考え直しても、明日までにできることは変わらない。この線引きを知ってから、夜中に考えごとが始まったとき「これは反すうだ」とラベルを貼って、意識的に思考を止める練習をするようになりました。

    ③「不安は『事実』ではなく、脳が作り出す『可能性の一つ』にすぎない」

    最悪の未来を想像すると、脳はまるでそれがもう起きた出来事であるかのように扱ってしまいますが、実際にはそれは無数にある可能性のうちのひとつでしかない、という説明にはっとさせられました。それ以来、不安な想像が浮かんだときは「これは事実じゃなくて、脳が作った一つの可能性にすぎない」と自分に言い聞かせるようにしています。

    ④「『悩んでもしょうがないこと』は、思い切って一覧化してしまえばいい」

    頭の中だけで悩みを抱えていると、コントロールできることとできないことが混ざり合ってしまいます。本書では、悩みを紙に書き出し、「自分で変えられること」と「自分にはどうにもできないこと」に仕分けることを勧めています。実際にやってみると、夜中に頭を占めていた悩みの大半が後者に分類され、「これは考えても仕方がないんだ」と客観視できるようになりました。

    読み終えての決意・変化

    この本を読んでから、不安な考えが頭に浮かんだときは、まず「これは今の自分に変えられることか」と自問するようにしています。変えられないと分かったら、無理に答えを出そうとせず、いったん脇に置く。完全に悩まなくなったわけではありませんが、同じ不安を何時間も引きずることは明らかに減りました。

    締めくくり

    コントロールできないことまで、つい頭の中で何度も考えてしまう。そんな自分を責めていた方に、この本をおすすめしたいと思います。精神論ではなく、科学的な根拠をもとに「悩んでもしょうがない」と納得できることは、思っている以上に気持ちを軽くしてくれるはずです。

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  • 『大事なことだけ聞く力』

    会議で人の話を右から左に聞き流してしまう人へ、本当に大事な情報だけを拾える一冊『大事なことだけ聞く力』を読んで会議の生産性が変わった理由

    会議中、相手の話を聞きながら頭の中では次に自分が話すことを考えてしまい、気づいたら肝心な部分を聞き逃していた、ということがよくありました。あとで議事録を見返して「そんな話、出てたっけ」と焦る。真面目に会議には出席しているのに、なぜか大事な情報だけがすり抜けていく。そんな悩みを抱えていたときに手に取ったのが『大事なことだけ聞く力』でした。

    著者の堀田秀吾さんは、明治大学教授で法言語学を専門とする研究者です。このブログでは以前にも堀田さんの著書『疲れ切った人のための勉強法』『絶対に考えてはいけないことリスト』などを紹介してきましたが、本書は「聞く力」というテーマに絞り、情報があふれる会議や日常会話の中から、本当に大事な部分だけを拾い上げるための技術を科学的な視点でまとめた一冊です。

    本の紹介

    本書が扱う「聞く力」は、相手の話をすべて聞き漏らさず記憶するような力ではありません。むしろ逆で、聞くべきでない情報・自分の判断に影響を与えなくていい情報を「聞き流す」ための力にフォーカスしています。会議や雑談、SNSでの意見など、私たちが日々受け取る情報の大半は、実は自分の意思決定に直接関係のないものです。その中から「本当に大事なひとこと」だけを見極める具体的な聞き方を、法言語学というコミュニケーションの専門分野の知見をもとに教えてくれます。

    心に残った言葉・要点

    ①「聞く力とは、全部を聞く力ではなく『捨てる力』」

    真面目な人ほど「一言一句聞き逃さないように」と気を張ってしまいますが、それではかえって重要な部分が埋もれてしまうという指摘に、思わずうなずいてしまいました。全部を平等に聞こうとしていたことが、逆に肝心な情報を聞き逃す原因になっていたのだと気づかされました。

    ②「相手の話の中の『事実』と『感情』を分けて聞く」

    相手が話している内容には、客観的な事実の部分と、その人の感情・意見の部分が混ざっています。この二つを意識的に分けて聞くことで、感情に引っ張られずに本当に必要な情報だけを取り出せるという説明は、上司の少し強めの物言いに毎回動揺していた自分にとって、大きなヒントになりました。

    ③「無駄な情報に反応しないための『聞くスイッチ』」

    すべての発言に律儀に反応していると、脳のエネルギーはあっという間に消耗してしまいます。本書では、あらかじめ「今日は何を聞き取ればいいか」を決めておくことで、それ以外の情報には反応しない「聞くスイッチ」を作る方法が紹介されています。会議の前に「今日聞き取るべきことは何か」を一つだけ決めてから臨むようにしたところ、聞き取り漏れが目に見えて減りました。

    ④「本当に大事なことは、たいてい一度しか言われない」

    雑談や前置きは何度も繰り返されがちですが、本当に重要な結論や指示は、たいてい一度サラッと言われるだけだという指摘には、身につまされるものがありました。それ以来、相手の話のトーンや間が変わる瞬間に意識を集中させるようにしています。

    読み終えての決意・変化

    この本を読んでから、会議に出るときの姿勢が変わりました。以前はメモを取りながら全部を記録しようとしていましたが、今は「今日聞き取るべきこと」を一つに絞ってから臨むようにしています。結果として、メモの量は減ったのに、後で見返したときに本当に必要な情報だけが残っているという変化を感じています。

    締めくくり

    真面目に人の話を聞いているつもりなのに、なぜか大事な部分だけを聞き逃してしまう。そんな心当たりがある方に、この本をおすすめしたいと思います。全部を聞こうとするのをやめるだけで、驚くほど会議や会話の生産性が変わるかもしれません。

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