本を読んでも内容が全然頭に残らない人へ、情報の「入れ方」を見直す一冊『学び効率が最大化する インプット大全』を読んで読み方を変えた理由
情報はたくさん浴びているのに、何も身についていない気がしませんか
通勤中はビジネス系のYouTubeを倍速で流し、電車の中では電子書籍アプリを開き、寝る前にはSNSで話題のニュースをチェックする。そんな生活を続けているのに、いざ誰かに「最近何か学んだことある?」と聞かれると、言葉に詰まってしまう。僕自身、そんな状態が長く続いていました。
情報を浴びれば浴びるほど賢くなっている気がしていたのに、実際には「浴びた量」に見合うだけの中身が自分の中に残っていない。むしろ情報が多すぎて、何が大事だったのかすら思い出せなくなっている。そんなモヤモヤを抱えていたときに手に取ったのが、精神科医・樺沢紫苑さんによる本書でした。
以前、同じ著者の『学びを結果に変える アウトプット大全』を読んで、「話す・書く・行動する」というアウトプットの大切さを学んだことがあります。あの本のおかげでアウトプットを意識するようにはなったのですが、それでも「そもそもインプットの中身がスカスカだったら、アウトプットしようにも何も出てこない」という壁にぶつかりました。本書はまさにその手前、「読む・聞く・見る」というインプットの質そのものを見直すための一冊でした。
本の紹介
本書は、著者が長年精神科医として、そして年間3冊以上の著作を出し続けるビジネスパーソンとして実践してきたインプットの技術を、脳科学・精神医学の知見とともに体系化した内容です。「たくさん読む・たくさん聞く」ことよりも、「1つの情報をどれだけ深く、正確に吸収できるか」を重視している点が特徴で、単なる読書術・情報収集術にとどまらず、日々のインプットの「効率」そのものを最大化するための考え方が詰め込まれています。アウトプット大全がアウトプットの「量とやり方」を扱っていたのに対し、インプット大全は「そのインプットは本当に自分の血肉になっているか」を問い直す内容だと感じました。
心に残った言葉・要点
①インプットは「アウトプット前提」で行うと、記憶の残り方が変わる
本書で繰り返し語られていたのが、「後で誰かに話す」「あとでブログに書く」といったアウトプットを前提にしてインプットすると、脳の情報処理のされ方そのものが変わる、という指摘でした。ただ漠然と本を読んでいた僕にとって、これは目からウロコでした。「この内容を誰かに説明するとしたらどう話すか」を意識しながら読むようになってから、同じ文章を読んでいても頭に入ってくる感覚がまったく違うことに気づきました。
②情報は「広く浅く」より「狭く深く」のほうが、あとで使える知識になる
次々と新しい情報に手を出しては、どれも中途半端なまま放置してしまう。そんな自分の癖を、本書は静かに指摘してくれました。1冊の本を流し読みで終わらせず、興味を持ったテーマは関連書籍や記事を掘り下げて追いかける。この「深さ」を優先する姿勢のほうが、結果的に応用の効く知識になるという考え方は、情報の消費スピードばかり気にしていた自分の価値観を揺さぶるものでした。
③ワクワクする、面白いと感じた情報ほど記憶に定着しやすい
義務感で「読まなきゃ」と思って手に取った本ほど、内容が頭に残らない。逆に、心から興味を持って夢中になって読んだ本の内容は、何年経っても覚えている。これは僕自身にも思い当たる経験でした。感情が動いた情報ほど脳が「重要だ」と判断して記憶に残しやすいという説明を読んで、「とりあえず話題だから」という理由だけで本を選ぶのをやめようと思うようになりました。
④情報を「捨てる」勇気が、本当に必要な知識を際立たせる
すべての情報を漏らさず取り込もうとする姿勢こそが、かえってインプットの質を落としている。この指摘は、常にニュースアプリの通知を気にしていた自分にとって、耳の痛い言葉でした。すべてを追いかけるのではなく、自分にとって本当に必要な情報を選び、それ以外は思い切って手放す。その取捨選択の勇気こそが、限られた時間の中で学びの質を高める鍵なのだと感じました。
読み終えての決意・変化
読んでからは、本を開く前に「この本から何を得たいか」を一行だけメモしてから読み始める習慣をつけました。また、SNSやニュースアプリを開く時間そのものを減らし、その分、興味を持ったテーマを深掘りする時間に充てるようにしています。まだ完璧に実践できているわけではありませんが、以前よりも「あの本のあの部分が今の仕事に使える」と具体的に思い出せる場面が増えてきました。情報の量を追いかける生き方から、情報の質を追いかける生き方へ、少しずつシフトできている実感があります。
さいごに
情報はたくさん浴びているはずなのに、何も身についていない気がして焦っている方には、ぜひ読んでほしい一冊です。『学びを結果に変える アウトプット大全』とあわせて読むと、インプットとアウトプットの両輪が噛み合っていく感覚を味わえるはずです。本書は著者の代表シリーズの一冊として長く読み継がれていると言われていますが、数字以上に、日々の情報との向き合い方そのものを変えてくれる一冊だと感じました。
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