子どもについ怒鳴ってしまい自己嫌悪していた僕が、『プロカウンセラーの賢く怒る技術』を読んで怒りとの付き合い方を見直した理由
怒った後に、自己嫌悪だけが残っていませんか
子どもが何度言っても片付けをしない。その瞬間、頭にカッと血が上って、つい大きな声を出してしまう。相手が泣き出した顔を見て我に返り、「またやってしまった」と自分を責める。仕事でも似たようなことがあって、部下の同じミスに苛立ちを抑えられず、後で「あんな言い方をしなくても良かったのに」と後悔する。怒りをぶつけた後は決まって、スッキリするどころか自己嫌悪だけが残る。そんな自分にずっと嫌気が差していました。
「怒りっぽい性格を直したい」と漠然と思っていたときに出会ったのが、臨床心理士である杉原保史さんの『プロカウンセラーの賢く怒る技術』でした。
本の紹介
本書は、怒りという感情そのものを消そう、我慢しようとするのではなく、「賢く表現する」ための技術を臨床心理学の知見から解説している一冊です。怒りを完全に抑え込もうとすると、かえって別の場面で爆発してしまう。だからこそ怒りを「なくす」のではなく「うまく扱う」という発想が新鮮で、感情を否定されずに具体的な対処法を教えてもらえる内容だったのが、僕にはありがたいポイントでした。
心に残った言葉・要点
①怒りは「悪い感情」ではなく「サイン」である
本書がまず伝えてくれるのは、怒りそのものは自然な感情であり、抑え込むべき悪者ではないという視点です。怒りは、自分の大切にしている何かが脅かされたときに出てくるサインだと捉え直すと、「怒ってしまった自分はダメだ」という自己否定から少し距離を置けるようになりました。感情に良い悪いのレッテルを貼らなくなったことは、僕にとって大きな変化です。
②怒りのピークをやり過ごす「間」の作り方
怒りの感情は瞬間的に高まり、時間が経つと自然に和らいでいくものだと本書は説明しています。カッとなった瞬間にすぐ言葉を発するのではなく、ほんの数秒〜数十秒の「間」を置くだけで、後悔する言動をかなり防げるという指摘は実践的でした。今では怒りを感じた瞬間、深呼吸をひとつ挟むことを意識しています。
③「相手を責める言葉」ではなく「自分の状態を伝える言葉」を選ぶ
本書では、「あなたはいつもこうだ」と相手を責める伝え方ではなく、「私はこう感じている」と自分の状態を主語にして伝える言い方が紹介されています。同じ怒りでも、伝え方ひとつで相手に届く言葉になるか、ただの攻撃になるかが大きく変わる。子どもや部下に対する言葉遣いを見直すきっかけになりました。
④怒りを我慢し続けることのリスク
怒りを表現せずに我慢し続けることが、必ずしも「賢い」対応ではないという指摘も印象的でした。我慢しすぎた怒りは、別のタイミングで思わぬ形で噴き出したり、自分の心身を傷つけたりする。「怒らないこと」が正解ではなく、「適切に怒ること」が大切なのだと知り、無理に感情を押し殺す必要はないのだと肩の力が抜けました。
読み終えての決意・変化
読み終えてから、僕はカッとなった瞬間にすぐ言葉を発するのをやめ、一呼吸置く習慣を意識するようになりました。それでも完全に怒らなくなったわけではありませんが、怒った後の自己嫌悪の度合いは、以前よりずっと小さくなった実感があります。
さいごに
怒った後にいつも自己嫌悪してしまう方、逆に怒りを我慢しすぎてしんどくなっている方、どちらの方にも読んでほしい一冊です。『プロカウンセラーの賢く怒る技術』は、怒りを敵にするのではなく、うまく付き合っていくための具体的なヒントを教えてくれる本でした。
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