『大事なことだけ聞く力』

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会議で人の話を右から左に聞き流してしまう人へ、本当に大事な情報だけを拾える一冊『大事なことだけ聞く力』を読んで会議の生産性が変わった理由

会議中、相手の話を聞きながら頭の中では次に自分が話すことを考えてしまい、気づいたら肝心な部分を聞き逃していた、ということがよくありました。あとで議事録を見返して「そんな話、出てたっけ」と焦る。真面目に会議には出席しているのに、なぜか大事な情報だけがすり抜けていく。そんな悩みを抱えていたときに手に取ったのが『大事なことだけ聞く力』でした。

著者の堀田秀吾さんは、明治大学教授で法言語学を専門とする研究者です。このブログでは以前にも堀田さんの著書『疲れ切った人のための勉強法』『絶対に考えてはいけないことリスト』などを紹介してきましたが、本書は「聞く力」というテーマに絞り、情報があふれる会議や日常会話の中から、本当に大事な部分だけを拾い上げるための技術を科学的な視点でまとめた一冊です。

本の紹介

本書が扱う「聞く力」は、相手の話をすべて聞き漏らさず記憶するような力ではありません。むしろ逆で、聞くべきでない情報・自分の判断に影響を与えなくていい情報を「聞き流す」ための力にフォーカスしています。会議や雑談、SNSでの意見など、私たちが日々受け取る情報の大半は、実は自分の意思決定に直接関係のないものです。その中から「本当に大事なひとこと」だけを見極める具体的な聞き方を、法言語学というコミュニケーションの専門分野の知見をもとに教えてくれます。

心に残った言葉・要点

①「聞く力とは、全部を聞く力ではなく『捨てる力』」

真面目な人ほど「一言一句聞き逃さないように」と気を張ってしまいますが、それではかえって重要な部分が埋もれてしまうという指摘に、思わずうなずいてしまいました。全部を平等に聞こうとしていたことが、逆に肝心な情報を聞き逃す原因になっていたのだと気づかされました。

②「相手の話の中の『事実』と『感情』を分けて聞く」

相手が話している内容には、客観的な事実の部分と、その人の感情・意見の部分が混ざっています。この二つを意識的に分けて聞くことで、感情に引っ張られずに本当に必要な情報だけを取り出せるという説明は、上司の少し強めの物言いに毎回動揺していた自分にとって、大きなヒントになりました。

③「無駄な情報に反応しないための『聞くスイッチ』」

すべての発言に律儀に反応していると、脳のエネルギーはあっという間に消耗してしまいます。本書では、あらかじめ「今日は何を聞き取ればいいか」を決めておくことで、それ以外の情報には反応しない「聞くスイッチ」を作る方法が紹介されています。会議の前に「今日聞き取るべきことは何か」を一つだけ決めてから臨むようにしたところ、聞き取り漏れが目に見えて減りました。

④「本当に大事なことは、たいてい一度しか言われない」

雑談や前置きは何度も繰り返されがちですが、本当に重要な結論や指示は、たいてい一度サラッと言われるだけだという指摘には、身につまされるものがありました。それ以来、相手の話のトーンや間が変わる瞬間に意識を集中させるようにしています。

読み終えての決意・変化

この本を読んでから、会議に出るときの姿勢が変わりました。以前はメモを取りながら全部を記録しようとしていましたが、今は「今日聞き取るべきこと」を一つに絞ってから臨むようにしています。結果として、メモの量は減ったのに、後で見返したときに本当に必要な情報だけが残っているという変化を感じています。

締めくくり

真面目に人の話を聞いているつもりなのに、なぜか大事な部分だけを聞き逃してしまう。そんな心当たりがある方に、この本をおすすめしたいと思います。全部を聞こうとするのをやめるだけで、驚くほど会議や会話の生産性が変わるかもしれません。

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