『俯瞰力 5つの思考法』

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忙しさに追われて視野がどんどん狭くなっていた僕へ、『俯瞰力 5つの思考法』(東秀樹)を読んで仕事の見え方が変わった理由

目の前のタスクに追われて、全体が見えなくなっていませんか

朝から晩まで、チャットの通知とタスク管理ツールのチェックボックスに追われる日々。ひとつ片付けたと思ったら次の依頼が飛んでくる。気づけば「今日中に終わらせなければいけないこと」しか見えていなくて、半年後・1年後にチームがどこに向かっているのか、正直よくわからなくなっていた時期があります。

上司から「もっと俯瞰して考えて」と言われても、俯瞰の仕方がそもそもわからない。忙しいときほど視野は狭くなるのに、視野を広げる余裕なんてどこにもない――そんな矛盾を抱えたまま働いていたとき、書店で目に留まったのが『俯瞰力 5つの思考法』でした。

なお、似たタイトルの本として『新・生き方術 続・断捨離 俯瞰力』(やましたひでこ)や『最強の俯瞰思考』(亀井弘喜)がありますが、いずれも著者・内容ともに別の本です。今回紹介するのは、日本総合研究所で経営戦略のリサーチに携わる東秀樹氏による一冊になります。

本の紹介

著者は経営コンサルティングの現場で、企業の経営戦略づくりに関わってきた専門家です。本書は「俯瞰力」という漠然とした能力を、誰でも再現できる思考のステップとして整理している点が特徴です。単に「視野を広げましょう」という精神論ではなく、目の前の作業から一段離れて全体像を捉え直すための具体的な思考の型を示してくれます。忙しい日常の中でも意識さえすればすぐに実践できる内容だったのが、僕にとってはありがたいポイントでした。

心に残った言葉・要点

①ズームアウトして「今どこにいるか」を確認する思考

本書で繰り返し語られているのが、目の前のタスクから一度カメラを引いて、自分が全体のどの位置にいるのかを確認する習慣です。地図アプリで自分の現在地を確認するように、仕事でも定期的に「今どこにいて、どこに向かっているか」を確認する。当たり前のようで、僕はこれを意識的にやったことがありませんでした。予定表に「ズームアウトタイム」を作るようになってから、目先のタスクへの焦りが少し減った気がします。

②物事を構造で捉える思考

俯瞰力とは、単に「広く見る」ことではなく、物事の要素同士のつながりを構造として捉える力でもある、という考え方です。ひとつのトラブルが起きたとき、その場しのぎの対応をするのではなく、「なぜこの構造だとトラブルが起きやすいのか」まで考える。この視点を持つようになってから、同じような問題が繰り返し起きる原因に少しずつ気づけるようになりました。

③未来から逆算して「今」を見る思考

俯瞰力のもうひとつの軸として紹介されているのが、時間軸を引いて未来から現在を見る発想です。1年後のチームの姿を思い描いてから、今日やるべきことを決める。順番を逆にするだけで、目の前のタスクの優先順位が変わることに驚きました。

④自分以外の視点に立つ思考

俯瞰力は空間や時間だけでなく、「立場」を俯瞰することでも磨かれるという指摘も印象的でした。上司や顧客、あるいはチームの後輩の視点から自分の仕事を眺め直す。この視点の切り替えを意識するようになってから、社内でのすれ違いが減った実感があります。

読み終えての決意・変化

読み終えたあと、僕はまず「毎週金曜の夕方に15分だけ、俯瞰する時間を取る」というルールを自分に課すことにしました。目の前のタスクに追われているときほど、あえて一歩引いて全体を見る時間を意識的に作る。この本を読んでから、忙しさそのものは変わらなくても、忙しさに「振り回されている感覚」は少しずつ減ってきています。

さいごに

目の前のことに追われて、自分が何のために頑張っているのか見えなくなっている方に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。『俯瞰力 5つの思考法』は、視野の広げ方を精神論ではなく具体的な思考のステップとして教えてくれる本でした。

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