ただ長生きするだけでは満たされないと感じている人へ、”楽しく生きる寿命”を延ばす科学的な一冊『JOYSPAN(ジョイスパン)』を読んで老後への不安が変わった理由
健康診断で特に大きな問題はなかったのに、なぜか帰り道でふと「このまま歳を重ねて、自分は楽しく年を取れるのだろうか」と不安になったことがあります。健康でいることは大事だとわかっていても、ただ病気をせず長生きするだけで、心から満たされた毎日を送れるかどうかは別問題だという感覚がずっと引っかかっていました。そんなときに見つけたのが『JOYSPAN(ジョイスパン) 精神的寿命をのばす科学的方法』です。
著者のケリー・バーナイトさんは、UCアーバイン校で老年医学・老年学を教える研究者です。本書は、単に体が健康な期間を指す「健康寿命」ではなく、心から喜びや充実感を感じながら生きられる期間、つまり「精神的寿命(ジョイスパン)」という新しい概念を軸に、幸福な老後を科学的に読み解いていく一冊です。
本の紹介
本書のユニークな点は、「長生き」を目的にせず、「どうすれば年を重ねても楽しく生きられるか」を出発点にしていることです。老年学の研究データをもとに、高齢になっても幸福度が高い人たちに共通する習慣や考え方を紹介し、それを今の生活の中で少しずつ実践できる形に落とし込んでくれます。健康法の本というより、「これからどう年を取っていきたいか」を考えるためのガイドブックに近い内容だと感じました。
心に残った言葉・要点
①「長寿とは、ただ生きている年数ではなく『楽しめる年数』のことだ」
体が元気でも、毎日をただやり過ごしているだけでは本当の意味での長寿とは言えない、という本書の前提に、はっとさせられました。私はこれまで「健康でいること」ばかりを気にしていましたが、それと同じくらい「今の毎日を楽しめているか」を意識することの大切さに気づかされました。
②「幸福な老後を決めるのは、お金でも健康でもなく『人とのつながり』」
老年学の研究では、経済的な余裕や身体的な健康以上に、家族や友人との継続的な関係が幸福度に強く影響するという結果が繰り返し示されているそうです。将来のための貯金や健康管理ばかりを優先してきましたが、今の人間関係を大事にすることも、同じくらい「未来への投資」なのだと考え方が変わりました。
③「新しいことへの挑戦をやめた瞬間から、精神的な老いが始まる」
年齢そのものよりも、「新しいことに挑戦するのをやめる」という選択が、心の老いを加速させるという指摘が印象的でした。まだ若いつもりでいても、知らないうちに新しいことを避ける癖がついていたことに気づき、久しぶりに苦手だった分野の勉強を再開してみました。
④「『まだできることリスト』を作ると、加齢への恐怖が薄れる」
「できなくなること」ばかりに目を向けるのではなく、「これからでもまだできること」を具体的にリストアップすることで、年を取ることへの漠然とした恐怖が和らぐという提案です。実際に紙に書き出してみると、思っていたよりも「まだやれること」が多いことに気づき、将来への不安が少し軽くなりました。
読み終えての決意・変化
この本を読んでから、健康診断の結果だけでなく、「今の自分は楽しめているか」を自分に問いかける習慣ができました。忙しさを理由に後回しにしていた友人との時間や、新しい趣味への挑戦を、老後のためではなく「今の精神的寿命」を延ばすためのものとして、少しずつ生活に取り入れるようになりました。
締めくくり
長生きすること自体は目指せても、それが幸福な毎日につながるとは限らない。そんなモヤモヤを抱えている方に、この本をおすすめしたいと思います。健康寿命だけでなく「精神的寿命」という新しい物差しを持つことで、これからの人生の見え方が変わるはずです。
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