『知らない間に嫌われる言葉、話すたびに好かれる言葉』

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悪気なく言った一言でLINEの返信が急に素っ気なくなった経験がある人へ、『知らない間に嫌われる言葉、話すたびに好かれる言葉』を読んで言葉選びを見直した理由

😨 励ましたつもりの一言で、なぜか相手との距離ができてしまったことはありませんか?

転職活動がうまくいかず落ち込んでいた友人に、僕は「大丈夫、〇〇ならもっといい会社見つかるよ」とLINEを送りました。励ましているつもりでした。でも返ってきたのは「うん、ありがとう」というそっけない一言だけ。それ以降、その友人からの連絡がなんとなく減った気がしています。何が悪かったのか、当時の僕にはさっぱり分かりませんでした。

似たようなことが職場でもありました。後輩のミスをフォローするつもりで「次からは気をつけてね、私も昔よくやってたから」と声をかけたら、明らかに表情が曇ったのです。悪気は一切なかったのに、なぜか相手を傷つけてしまう。そんな「言葉の地雷」を自分がいくつも踏んできたかもしれないと感じ始めていたときに出会ったのが、つみきちさんの『知らない間に嫌われる言葉、話すたびに好かれる言葉』でした。著者は「好かれる言葉書き換えラボ」の代表として、10年以上にわたり人が心地よく感じる伝え方を研究してきた方だと知り、自分の言葉選びの何がまずいのかを具体的に教えてもらえそうだと思い、読んでみることにしました。

📖 「聞く力」や「話の構成」ではなく、”言葉そのもの”にフォーカスした一冊

これまでコミュニケーション本というと、相手の話をどう聞くか、雑談をどう広げるか、といった「会話の進め方」に関するものを読んできました。でも本書はそれとは切り口がまったく違い、一つひとつの単語やフレーズのレベルで「知らない間に人を傷つける言い回し」と「同じ意図でも好かれる言い回し」を100以上の具体例で対比させてくれる、いわば言葉の言い換え辞典のような内容でした。

優しさのつもりの言葉が実は圧力になっていたり、励ましのつもりの言葉が上から目線に聞こえていたり。本書を読むと、良い人であろうとするあまり選んでしまう言葉ほど、実は相手を追い詰めていることがあると気づかされます。会話のテクニック論ではなく、「その一言」をどう言い換えるかという具体的なレベルまで踏み込んでいるのが、この本の実用性の高さだと感じました。

①🙅 「大丈夫」は励ましではなく、相手の気持ちを勝手に決めつける言葉になりうる

最初に刺さったのが、「大丈夫」という一見無害な励ましの言葉が、使い方次第では相手の不安をなかったことにしてしまう言葉になる、という指摘でした。相手はまだ大丈夫だと思えていないのに、先回りして「大丈夫」と言われると、自分の不安な気持ちを否定された気分になる、というわけです。

まさに冒頭の友人とのやり取りがこれでした。僕は励ますつもりで「大丈夫」を連発していましたが、友人からすれば「そんなに簡単に大丈夫なわけないのに」と感じていたのかもしれません。この本を読んでからは、まず「今どんな気持ちなのか」を尋ねる一言を挟んでから声をかけるようにしています。それだけで相手の返信の温度が変わってきた気がしています。

②👆 「私も昔そうだった」は共感ではなく、相手の悩みを自分の話にすり替えている

もうひとつ目が覚めたのが、相手を励まそうとして使う「私も昔そうだった」という言葉が、実は相手の悩みを自分の経験談にすり替えてしまう危うさを持っている、という話でした。悪気なく共感を示しているつもりでも、聞いている側からすると「結局自分の話がしたいだけなのでは」と感じてしまうことがある、という指摘です。

後輩に「私も昔よくやってたから」と声をかけたときの微妙な空気は、まさにこれだったのだと納得しました。この本を読んでからは、相手をフォローしたいときほど自分の経験談を挟むのをぐっとこらえ、「今、何につまずいているか」を先に聞くようにしています。自分の話をする前に相手の状況を聞くという、たったそれだけの順番の違いで、相手の反応が随分と柔らかくなることに驚きました。

③🌱 「頑張って」ではなく「もう十分頑張っているよ」が刺さる場面がある

心に残ったのが、追い詰められている相手にさらに「頑張って」と声をかけると、すでに限界まで頑張っている人を追い込んでしまう場合がある、という指摘でした。代わりに「もう十分頑張っているよ」という、これまでの努力を認める言葉のほうが、相手の心をふっとゆるめることがあるという対比です。

僕は励ましの言葉として「頑張って」を反射的に使いがちだったのですが、本当に疲れている人にこの言葉をかけると、逆にプレッシャーになるということに、この本を読むまで気づいていませんでした。それ以来、相手が明らかに疲れているときは「頑張って」ではなく「ここまでよくやってきたよね」という言い方を選ぶようにしています。言葉ひとつ変えるだけで、相手の表情がやわらぐ瞬間を何度か経験しました。

④🔄 「でも」「だって」から話し始めると、それだけで相手は身構える

もうひとつ印象的だったのが、内容がどれだけ正しくても、話の出だしが「でも」「だって」といった否定から入る言葉だと、相手は話の中身を聞く前から身構えてしまう、という指摘でした。反論や言い訳のつもりがなくても、最初の一言が否定形であるだけで、相手には拒絶のサインとして伝わってしまうというわけです。

僕は議論になると、つい「でも、それは」と切り返す癖がありました。悪気はなく、単に自分の考えを補足したかっただけなのですが、相手からすれば頭ごなしに否定されたように感じていたかもしれません。この本を読んでからは、反論したいときほど「なるほど、そのうえで」と一度受け止める言葉を挟むようにしています。話の内容自体は変わらなくても、相手が最後まで話を聞いてくれる姿勢が明らかに変わったと感じています。

📌 読み終えて、僕の言葉選びが変わったこと

この本を読み終えて一番変わったのは、「良いことを言おうとする」ことよりも、「相手がどう受け取るか」を先に考える習慣がついたことです。悪気のない一言が相手を傷つけることがある、という前提を持つようになっただけで、口を開く前に一呼吸置くようになりました。

すべての言葉を完璧に選べるようになったわけではありません。それでも、「大丈夫」「私も昔そうだった」「頑張って」「でも」といった、自分がこれまで無意識に多用してきた言葉たちを一度疑ってみるようになったのは、この本を読む前の自分にはなかった変化です。

📚 「悪気はないのに、なぜか人間関係で損をしている」あなたへ

もし今、良かれと思って言った一言で相手との空気が変わってしまった経験があり、自分の言葉選びに自信が持てずにいるなら、それはあなたの人柄の問題ではなく、言葉の選び方を知らなかっただけかもしれません。

『知らない間に嫌われる言葉、話すたびに好かれる言葉』は、聞く力や話の構成ではなく、”言葉そのもの”の言い換えに特化した実用的な一冊でした。同じように何気ない一言で人間関係のすれ違いを経験しているなら、ぜひ一度手に取ってみてほしいです。

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