お金を稼いでも心が満たされないと感じていた僕が、『Rich Life まだ知らない景色が人生を豊かにする』を読んで幸福の定義を見直した理由
収入は増えたのに、なぜか満たされないと感じていませんか
昇進して給料が上がり、欲しかったものも大体買えるようになった。それなのに、休日にソファでぼんやりしている自分に気づくと、なぜか物足りなさが消えない日がありました。周りからは「順調でいいね」と言われるのに、自分の中では「このままでいいのかな」という漠然としたモヤモヤが残る。お金の心配がなくなれば幸せになれると思っていたのに、実際はそう単純ではありませんでした。
そんなときに手に取ったのが、ウェルビーイング研究(幸福の心理学)を専門とする心理学者・大石繁宏さんによる本書でした。「お金と幸福」というテーマはこれまでにも何冊か読んできましたが、本書は家計の話ではなく、幸福そのものの科学に切り込んでいく内容で、家計管理や資産形成を扱う本とは明らかに毛色が違いました。
本の紹介
本書は、心理学の実証研究をベースに「幸福とは何か」を丁寧に解きほぐしていく一冊です。節約術や資産形成のノウハウではなく、そもそも人はどんなときに心から満たされたと感じるのかという、より根本的な問いに向き合っています。お金の使い方だけでなく、経験の選び方や日々の過ごし方まで含めて、幸福を科学的に捉え直させてくれる内容で、読み進めるほどに自分の生活習慣を見直したくなる一冊でした。
心に残った言葉・要点
①「幸せな人生」と「意味のある人生」だけが幸福ではない
多くの幸福論は、心地よさを感じる「幸せな人生」か、社会的な意義を感じる「意味のある人生」かの二択で語られがちです。しかし本書は、そのどちらにも当てはまらない第三の幸福の形があると説きます。この時点で、僕が幸福について持っていた枠組み自体が狭かったことに気づかされました。
②「心理的に豊かな人生」という視点
本書が提示するのが、新しい経験や視点の変化によってもたらされる「心理的な豊かさ」という考え方です。楽しいだけでなく、時に驚きや戸惑いを伴うような経験こそが、後から振り返ったときに人生を豊かなものにしてくれる。安定と快適さばかりを求めていた自分にとって、これは新しい物差しでした。
③新奇性と視点の変化がもたらす価値
同じ毎日を繰り返しているだけでは、心理的な豊かさは生まれにくいと本書は指摘します。多少不便でも、知らない場所に行く、知らない人と話す、これまでと違うやり方を試してみる。そうした小さな「未知との遭遇」の積み重ねが、自分の物の見方を広げてくれる。僕はこれまで、失敗を避けるために予定調和な選択ばかりしてきたことに気づきました。
④モノの消費より「経験」への投資
欲しいものを買った満足感は長続きしにくい一方で、印象に残る経験の記憶は時間が経っても色あせにくいと本書は説明します。給料が上がってもモノを増やすだけでは満たされなかった自分の実感と、本書の指摘がぴたりと重なりました。
読み終えての決意・変化
読み終えてから、休日の使い方を少し変えるようになりました。ただ物を買うのではなく、行ったことのない場所に足を運んだり、これまで話したことのない人と話す機会を意識的に作るようにしています。すぐに人生が劇的に変わったわけではありませんが、日々の満足感の質は確実に変わってきた感覚があります。
さいごに
お金があっても心が満たされないと感じている方には、ぜひ読んでほしい一冊です。『Rich Life まだ知らない景色が人生を豊かにする』は、幸福を「稼ぐこと」ではなく「経験すること」から捉え直させてくれる本でした。
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