センスは生まれつきだと諦めていた僕が、『こうやって、センスは生まれる』を読んで技術として鍛え始めた理由
「センスがない」の一言で片づけてしまっていませんか
会議で使う資料を作るたびに、上司から「悪くないけど、なんかダサいんだよね」と言われることがありました。色使いも配置も、自分なりに頑張っているつもりなのに、なぜかいつも野暮ったい仕上がりになってしまう。センスのいい同僚の資料と見比べては、「ああいうのは生まれつきの感覚なんだろうな、自分には無理だ」と早々に諦めていました。プライベートで服や部屋のインテリアを選ぶときも、なんとなく自信が持てないまま無難な選択ばかりしていました。
そんなときに手に取ったのが、まるちゃん正麺のパッケージやAKB48のジャケットなど数々のヒット作を手がけてきたクリエイティブディレクター、秋山具義さんによる本書でした。プロ中のプロがどうやってセンスを身につけてきたのかを知りたくて、藁にもすがる思いでページを開きました。
本の紹介
本書は、「センスは生まれ持った才能ではなく、後天的に身につけられる技術である」という前提に立ち、その鍛え方を具体的に解説していく一冊です。デザイナーやクリエイター志望の人だけでなく、資料作りや服選び、贈り物選びなど、日常のあらゆる「選ぶ」場面に応用できる考え方が紹介されているのが特徴です。抽象的な精神論ではなく、明日からできる具体的な習慣として語られている点に好感が持てました。
心に残った言葉・要点
①センスは才能ではなく技術である
本書が繰り返し伝えるのは、センスは一部の特別な人だけが持つ感覚ではなく、誰でも後から鍛えられる技術だという考え方です。「センスがないから」と自分の可能性に線を引いていた僕にとって、この前提そのものが救いになりました。
②「知る」ことがセンスの土台になる
いいものを作るには、まず「いいもの」をたくさん知っている必要がある。本書は、センスの正体の多くが知識と経験の蓄積であることを示してくれます。感覚だけで勝負していると思っていたプロの世界にも、地道なインプットの積み重ねがあると知り、自分の努力の方向性が見えた気がしました。
③選ぶ力・削る力こそがセンスの正体
ゼロから斬新なものを生み出す発想力よりも、たくさんの選択肢の中から適切なものを選び、余計なものを削る力こそがセンスの本質だという指摘も印象的でした。資料作りでも、要素を足すことばかり考えていた自分に、「引き算」という視点が欠けていたことに気づかされました。
④「80点」で世に出す勇気
完璧を目指して手を止めてしまうより、まず及第点で世に出し、反応を見ながら磨き上げていく姿勢の大切さも語られています。資料でも企画でも、完成度にこだわりすぎて提出が遅れがちだった自分にとって、この考え方は肩の荷を軽くしてくれるものでした。
読み終えての決意・変化
読み終えてから、資料を作るときにまず参考になりそうな他の資料や事例を意識的に集めるようになりました。要素を足す前に、まず削れるものがないかを考える癖もつき始めています。まだ劇的にセンスが良くなったわけではありませんが、少なくとも「センスがないから無理」と諦める気持ちはなくなりました。
さいごに
「自分にはセンスがない」と諦めてしまっている方には、ぜひ読んでほしい一冊です。『こうやって、センスは生まれる』は、センスを才能ではなく技術として捉え直させてくれる本でした。
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