『「後回し」にしない技術』

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締め切り前夜にならないと動けない自分が嫌になっていた人へ、『「後回し」にしない技術』を読んで先延ばしの正体を知った理由

「明日やろう」と決めるたびに、後で自分を責めていませんか

提出期限まで余裕があるうちは「まだ大丈夫」と後回しにして、結局いつも締め切り前日の夜になってから慌てて取りかかる。終わったあとには「なんでもっと早く始めなかったんだろう」と自己嫌悪に陥る。この繰り返しを何年も続けていました。「単に自分がだらしないだけだ」と思い込んでいた僕が手に取ったのが、心理学博士でもある臨床心理士イ・ミンギュさんの『「後回し」にしない技術「すぐやる人」になる20の方法』でした。韓国で長く読まれているベストセラーだと聞き、先延ばし癖を根本から見直したくて読み始めました。

本の紹介

本書は、先延ばしを単なる「怠け」や「時間管理の失敗」として片づけるのではなく、不安やプレッシャーといった不快な感情から逃げようとする、極めて人間らしい心理的な反応として捉え直しています。精神論で「やる気を出そう」と鼓舞するのではなく、なぜ人は今すぐやるべきことを避けてしまうのか、その仕組みを解説したうえで、今日から実践できる具体的な行動のコツを20個示してくれる構成になっています。

心に残った言葉・要点

①先延ばしは「怠け」ではなく、感情を避けるための行動

本書がまず指摘するのは、先延ばしの正体が意志の弱さではなく、失敗への不安やプレッシャーといった不快な感情から一時的に逃げるための行動だという点です。締め切り直前まで手をつけられなかったのは怠けていたからではなく、「うまくできるか分からない」という不安と向き合うのが嫌だっただけなのだと知り、長年自分を責め続けていたことが少し軽くなりました。

②「後で」は、いつまで経ってもやってこない

「今度やろう」「余裕ができたらやろう」という先延ばしの言葉は、実質的には「やらない」と同じ意味になりやすいという指摘も刺さりました。振り返れば、僕の「後で」はいつも締め切り前日にしかやってきていませんでした。この一節を読んで、「後で」という言葉を自分に許すたびに、実は選択を先送りしているだけなのだと自覚するようになりました。

③とりあえず「最初の2分」だけ手をつけてみる

本書では、気が進まない作業ほど、完璧に取り組もうとせず、まず2分だけでいいから手をつけてみることを勧めています。大きな作業ほど着手のハードルが高く感じられていた僕にとって、「2分だけ」というハードルの低さは実際に効果がありました。一度手をつけてしまえば、思いのほかそのまま作業を続けられることが多いと実感しています。

④「未来の自分」を他人のように突き放さない

先延ばしをする人は、無意識のうちに未来の自分を「今の自分とは別人」のように扱い、面倒な仕事をその「他人」に押しつけてしまう傾向があるという指摘も印象的でした。締め切り前夜の自分がいつも苦しんでいたのは、今日の自分が押しつけた宿題を、明日の自分が肩代わりしていたからなのだと気づき、少し申し訳ない気持ちになりました。

読み終えての決意・変化

読み終えてから、僕は面倒なタスクに気づいた瞬間、「後でやろう」と思う代わりに、まず2分だけ手をつけてみることを意識するようになりました。すべての先延ばし癖がなくなったわけではありませんが、以前より締め切り前夜に慌てて徹夜する回数は確実に減っています。何より、うまくいかなかったときに自分を責める強さが弱まったことが、一番の変化だと感じています。

さいごに

締め切りギリギリにならないと動けず、そんな自分にうんざりしている方には、ぜひ本書を手に取ってみてほしいです。『「後回し」にしない技術』は、先延ばしを気合いで克服しようとするのではなく、その仕組みを理解したうえで小さく行動を変えていくためのヒントをくれる一冊でした。

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