『世界100ヵ国の旅で出会った人たちが教えてくれた人生で大切なこと』

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代わり映えのしない毎日に息苦しさを感じている人へ、名もなき人々の言葉で視界が開けた一冊『世界100ヵ国の旅で出会った人たちが教えてくれた人生で大切なこと』を読んで生き方を見つめ直した理由

🚃 いつもと同じ通勤電車の窓から、同じ景色を見て虚しくなったことはありませんか?

去年の秋、いつもと同じ時間の電車に乗り、いつもと同じ車窓の景色を眺めていたとき、ふと「この毎日が、あと何十年続くんだろう」という考えが頭をよぎりました。仕事にも人間関係にも大きな不満があるわけではないのに、なぜかどこかで息苦しさのようなものを感じていて、それが何なのかもうまく言葉にできませんでした。

そんなときにSNSで見かけたのが、建築士という安定した仕事を辞めて世界100ヵ国以上を旅したという著者・旅人KADさんの投稿でした。有名人の名言集ではなく、旅先の市場の店員さんやバーでたまたま隣に座った人など、「ふつうの人」たちの言葉を集めた一冊だという紹介文に惹かれて、『世界100ヵ国の旅で出会った人たちが教えてくれた人生で大切なこと』を読んでみることにしました。

📖 有名人の名言ではなく、「名もなき人」の言葉だから刺さる本

この本の一番の特徴は、いわゆる成功者や著名人の名言集ではないというところです。世界各地で著者が偶然出会った、名前も知らない人たちが何気なく口にした一言が、50編にわたって集められています。

肩書きも実績もない人の言葉だからこそ、変に構えずに読めるというか、「自分にも当てはまるかもしれない」と素直に受け止められる感覚がありました。特別な人だけが持つ特別な考え方ではなく、どこにでもいる人が、日々の暮らしの中でふと掴んでいる感覚を、旅という形で拾い集めた本なんだと感じました。

①🌍 「特別な人生」を探さなくていい

最初に印象に残ったのが、市場で出会った人の何気ない言葉から著者が受け取った、特別な人生を送っている人などほとんどいない、という気づきでした。むしろ、目の前の暮らしを淡々と大切にしている人たちのほうが、満ち足りた表情をしていたという描写です。

僕はどこかで「今の代わり映えのしない毎日は、まだ本当の人生が始まっていない状態だ」と思い込んでいました。でもこの一節を読んで、特別な出来事や肩書きを追いかけること自体が、そもそもズレていたのかもしれないと感じました。今の暮らしの中にすでにあるものを、ちゃんと見ようとしていなかっただけなんだと気づかされました。

②🐢 遠回りしたぶんだけ、見える景色がある

もうひとつ心に残ったのが、旅の途中で出会った年配の女性が語ったという、遠回りは無駄な時間ではなく、その道でしか見られない景色を運んでくれるものだ、という趣旨の言葉でした。まっすぐ最短距離で進むことばかりを良しとしてきた僕には、新鮮な視点でした。

これまでの僕は、キャリアでも人間関係でも「無駄なく最短で結果を出すこと」ばかりを優先してきました。遠回りに見える経験や、うまくいかなかった時期を、ずっと「失敗」として片付けてきたように思います。この言葉を読んでからは、うまくいかなかった転職活動や、途中で辞めた資格の勉強も、「あの遠回りがあったから今の考え方がある」と捉え直せるようになりました。

③🍺 「今ここ」にいる人としか、本当の会話はできない

バーで隣に座った人との会話から生まれたという一節も印象的でした。スマホの画面ばかり見ている人は、目の前にいる人の話も、旅先の景色も、実は半分も受け取れていない。今この瞬間、目の前にあるものにちゃんと向き合っている人にしか、本当の意味での出会いは訪れない、という内容です。

僕は電車の中はもちろん、友人と食事をしているときでさえ、無意識にスマホを触ってしまう癖がありました。この本を読んでから、せめて誰かと話しているときだけはスマホをカバンにしまうようにしています。たったそれだけのことなのに、相手の話の細かいニュアンスに気づけるようになった気がして、自分でも驚いています。

④😊 幸せは「比較」ではなく「実感」の中にある

最後に紹介したいのが、決して裕福とは言えない暮らしをしている家庭の子どもたちが、屈託なく笑っている様子から著者が受け取ったという気づきです。幸せというのは、誰かと比べて上回っているかどうかで決まるものではなく、今持っているものをどれだけ実感できているかで決まる、という考え方でした。

SNSを開けば、自分より充実しているように見える誰かの生活が次々と流れてきます。僕はいつの間にか、自分の日常を他人の切り取られた瞬間と比べて、勝手に物足りなさを感じるようになっていました。この一節を読んでからは、比較で幸せを測ろうとするたびに、「今日、実感できたありがたいことは何かあったか」と自分に問い直すようにしています。

📌 読み終えて、僕の中で変わったこと

この本を読み終えて一番変わったのは、「代わり映えのしない毎日」そのものへの見方でした。特別な出来事を探し続けることが人生を豊かにするのではなく、今すでにある暮らしの中の小さな景色や会話に、どれだけちゃんと向き合えるかが大事なんだと思えるようになりました。

通勤電車の同じ景色を見ても、以前ほどの虚しさは感じなくなりました。代わりに「今日はどんな小さな出会いや気づきがあったか」を振り返る余裕が、少しずつ持てるようになってきたと感じています。

📚 同じような息苦しさを抱えているあなたへ

もし今、大きな不満はないのに、なぜか日常に息苦しさを感じているなら、それは何かが足りないからではなく、目の前にあるものにちゃんと向き合えていないだけなのかもしれません。

『世界100ヵ国の旅で出会った人たちが教えてくれた人生で大切なこと』は、有名人の言葉ではなく、名もなき人たちの何気ない一言を通して、そのことに気づかせてくれる一冊でした。同じように日々に何か引っかかりを感じているなら、ぜひ一度手に取ってみてほしいです。

なお、本書のKindle版については、電子書籍ストアでの配信自体は確認できたものの、Amazon Kindle Store上の個別ページは調査時点では確認が取れていません。現時点では単行本のリンクのみ掲載しています。

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