人間関係でいつも自分をすり減らしている人へ、境界線の引き方を教えてくれた一冊『振り回されるのはやめるって決めた 「わたし」を生きるための自他境界』を読んで人付き合いが驚くほど楽になった理由
😮💨 相手の機嫌ひとつで一日が台無しになっていませんか
上司の顔色が少し曇っているだけで、「自分が何か悪いことをしたんじゃないか」と一日中そわそわしてしまう。友人からの誘いを断りたいのに、「嫌われるかもしれない」と思うと結局「はい」と言ってしまう。既読がついているのに返信が来ないだけで、何度もスマホを確認してしまう――そんな経験、ありませんか。
僕自身、まさにこのタイプでした。誰かに頼まれると断れず、気づけば自分のキャパシティを超えてまで引き受けてしまう。相手が不機嫌そうにしていると、原因が自分にあるわけでもないのに、なぜか謝りたくなってしまう。人と会った後はどっと疲れて、一人の時間でようやく息ができる。そんな状態が当たり前になっていて、「これが自分の性格なんだ」と半ば諦めていました。
📖 年間1500件のカウンセリングから生まれた「境界線」という処方箋
そんなときに手に取ったのが、臨床心理士・公認心理師として年間およそ1500件ものカウンセリングを行っている若山和樹さんの『振り回されるのはやめるって決めた 「わたし」を生きるための自他境界』です。もともとnoteで発信していた内容が大きな反響を呼び、書籍化されたという経緯を知り、それだけ多くの人が同じ悩みを抱えているのだと知ってすこし安心したのを覚えています。
この本が扱っているのは「自他境界(バウンダリー)」という考え方です。自分の感情・責任と、相手の感情・責任のあいだに、目に見えない線をきちんと引く。ただの心構えの話ではなく、現場で数えきれないほどの相談に向き合ってきた著者だからこそ書ける、具体的な考え方と実践のヒントが詰まっている点に惹かれました。読み物として終わらせず、明日から人との距離感を変えていくための本、という印象です。
🧭 「それは誰の課題か」を分けて考える
本書の根っこにあるのが、ある出来事や感情が「自分の課題」なのか「相手の課題」なのかを分けて捉えるという視点です。相手が不機嫌なのは、相手自身の事情や感情の問題であって、必ずしも自分のせいではない――そう整理する考え方が紹介されています。
これを読んで、自分がずっと他人の感情の責任まで背負い込んでいたことに気づかされました。上司の機嫌が悪いのは上司の課題であって、僕がすべて引き取って謝る必要はなかったのです。「これは相手の課題」と頭の中で線を引く練習を始めてから、余計な罪悪感を抱く回数が明らかに減りました。
🙅 「断る」は関係を壊す行為ではない
もうひとつ心に残ったのが、断ることは相手を拒絶する行為ではなく、自分を大切にしながら関係を続けるための健全な手段である、という考え方です。断られた側の感情までコントロールしようとするから、断ることが怖くなってしまうという指摘には、思わず頷いてしまいました。
これまで僕は「断ったら嫌われる」という前提で人と接していましたが、この本を読んでからは「断っても関係が壊れるとは限らない」と考えられるようになりました。実際に一度、気が乗らない誘いを丁寧に断ってみたところ、相手は思っていたよりあっさり受け止めてくれて、拍子抜けしたほどです。
🪞 相手を変えようとするより、自分の境界線を整える
本書では、相手の言動を変えようと働きかけるよりも、まず自分がどこまでなら受け入れられるかという境界線を明確にすることのほうが、結果的に人間関係を楽にする、という考え方が繰り返し語られています。相手をコントロールすることはできなくても、自分の反応や関わり方はコントロールできる、という視点です。
僕はこれまで「相手さえ変わってくれれば」と願うことが多かったのですが、それがどれだけ不確かで疲れることかに気づかされました。境界線を引くのは相手を遠ざけるためではなく、自分と相手、双方にとって心地よい距離を見つけるためなのだと理解してから、無理に相手を変えようとする力みが抜けた感覚があります。
🌤 「わたし」を主語にして生きるということ
本のタイトルにもなっている「『わたし』を生きる」という言葉も強く印象に残りました。他人の顔色や期待を主語にして行動を決めるのではなく、「わたしはどうしたいか」を軸に選択していくという姿勢です。
正直、これまでの自分は「相手がどう思うか」を主語にして生きてきた時間の方が長かったように思います。それが悪いことだとは思っていませんでしたが、この本を読んで、自分の気持ちを一番後回しにしてきたことにようやく気づけました。小さなことからでも「わたしはどうしたいか」を先に考える練習を始めています。
🌱 読み終えて、人付き合いへの向き合い方が変わった
読み終えて一番変わったのは、誰かとのやり取りで違和感やモヤモヤを感じたときに、「これは自分の課題なのか、相手の課題なのか」と一呼吸置いて考える癖がついたことです。すべての人間関係が急に楽になったわけではありませんが、以前のように相手の感情を全部自分ごとにして抱え込むことは、確実に減りました。
人間関係で自分をすり減らし続けている、頼まれると断れない、他人の機嫌に一喜一憂してしまう――そんな感覚に心当たりがある方には、ぜひこの本を手に取ってほしいと思います。境界線を引くことは冷たいことではなく、自分も相手も大切にするための技術なのだと、きっと教えてもらえるはずです。
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