「会社にしがみつくしかない」と感じているあなたへ。『億万長者のコミュニティ資本論』を読んで会社の外に足場を作ろうと思った理由
😟 先輩の早期退職の知らせで気づいた、自分の足場の弱さ
去年、10年以上お世話になった会社の先輩が、早期退職の対象になったという話を人づてに聞きました。役職もあり、社内での評価も決して低くなかった人です。「あの人でも切られるのか」というショックは、正直かなり大きなものでした。
その一件をきっかけに、自分の状況をあらためて見つめ直してみると、僕の生活は完全に「今の会社」というひとつの箱の中にしか成り立っていないことに気づきました。収入も、肩書きも、人間関係のほとんども、会社という枠の中だけで完結している。会社が傾いたら、あるいは自分がそこから外れたら、一体何が残るんだろう——そんな漠然とした不安を抱えていた時期に手に取ったのが、嶋村吉洋さんの『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』でした。
著者は複数の上場企業の大株主・投資家としても知られる人物で、「会社の時代からコミュニティの時代へ」という、当時の僕にはドキッとするテーマを掲げていたのが、この本を読んでみようと思った理由です。
📖 「稼ぐ力」だけでなく「繋がる力」を資本として捉え直す本
読んでみて感じたのは、この本が単なる「副業のすすめ」や「投資テクニック本」ではないということでした。お金という資本だけでなく、人との信頼関係やつながりそのものを一つの「資本」として捉え直し、それをどう育てていくかを具体的に語っている点が、他の資産形成本とは一線を画していると感じました。
終身雇用が前提でなくなりつつある今の時代に、会社という一つの居場所だけに全てを依存することのリスクを、抽象論ではなく著者自身の経験や視点から語っている内容で、読みながら何度も自分の状況と照らし合わせずにはいられませんでした。
🏢 「会社」は資本ではなく、あくまで一つの「場」にすぎない
本書の中で最初に印象に残ったのが、会社そのものを資本だと思い込んでいる人が多い、という指摘でした。安定した給料や肩書きを「自分の資本」だと錯覚してしまうけれど、実際にはそれは会社という場から一時的に借りているものにすぎない、という考え方です。
これを読んで、僕は自分の名刺の肩書きに、思っていた以上に自分の価値を預けてしまっていたことに気づかされました。会社の看板が外れたときに何が残るのかを考えたことが、実はこれまでほとんどなかったんです。会社を辞めろという話ではなく、「会社に依存せず、自分自身に紐づく資本を育てる」という視点を持つこと自体が、大きな気づきでした。
🌱 コミュニティは「居場所」ではなく「資本」である
もうひとつ大きな学びだったのが、コミュニティという言葉の捉え方です。僕はそれまで「コミュニティ」という言葉を、趣味の集まりや息抜きの場、くらいの軽い意味でしか捉えていませんでした。しかし本書では、信頼でつながった人間関係のネットワークそのものが、お金と同じように増やしたり育てたりできる「資本」なのだ、という考え方が語られていました。
この視点を知ってから、僕は自分の人間関係を「居心地の良さ」だけでなく、「お互いにどんな価値を渡し合えているか」という目線でも見るようになりました。すぐに何かが変わったわけではありませんが、これまで漫然と参加していた勉強会や交流の場に対する向き合い方が、明らかに変わったのを感じています。
🎁 与える人から先に、コミュニティは豊かになる
本書で繰り返し語られていたのが、「与える(ギブ)ことが先」という考え方です。見返りを期待して人と関わっている限り、本当の意味での信頼のネットワークは育たない。まず自分から与える姿勢を持ち続けた人のところに、結果として人や機会が集まってくる、という視点でした。
正直、この一節を読んだときは「口では簡単だけど」と半信半疑な気持ちもありました。ですが、自分が過去に一番助けられた場面を思い返してみると、確かにそれは見返りを求めずに動いていた人からの助けだったことに気づき、腑に落ちるものがありました。それからは、損得を先に計算する前に、自分にできる小さな手助けを差し出すことを、意識して増やすようにしています。
🌏 「100年時代」を一つの会社だけで乗り切ろうとしない
もう一つ心に残ったのが、人生100年時代という長いスパンを、一つの会社・一つの肩書きだけで乗り切ろうとすることの危うさについての指摘です。会社の寿命よりも自分の人生の方が長くなる時代においては、複数の居場所・複数のコミュニティに分散して身を置いておくことが、リスク管理そのものになる、という考え方でした。
この一節は、まさに先輩の早期退職のニュースを聞いたときに感じた不安と重なりました。会社という箱がいつまで自分を守ってくれるか分からない以上、会社の外側にも自分の足場を少しずつ作っておくことは、決して裏切りでも脱線でもなく、むしろ堅実な備えなんだと思えるようになりました。
💡 読み終えて、僕が動き出したこと
読み終えてすぐに何かが劇的に変わったわけではありません。ただ、以前は「会社にしがみついていれば、とりあえず安心」と思っていた自分が、「会社の外側にも、少しずつ信頼関係という資本を積み上げておこう」と考えるようになったのは、明確な変化です。
具体的には、これまで「時間がないから」と後回しにしていた社外の勉強会に、まずは見返りを求めずに顔を出してみることから始めました。まだ大きな成果と呼べるものはありませんが、会社という一つの箱の外にも自分の居場所を持てているという感覚だけで、不思議と気持ちが軽くなった実感があります。
📚 「会社にしがみつくしかない」と感じているあなたへ
もし今、会社という一つの場所に自分の全てを預けていることに、漠然とした不安を感じているなら、それはあなたが臆病だからではなく、時代の変化を正しく感じ取っている証拠かもしれません。
『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』は、お金の増やし方だけでなく、会社の外側に自分の資本をどう育てていくかを教えてくれる一冊です。会社という箱の外にも足場を作っておきたいと感じているなら、ぜひ読んでみてほしいと思います。
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